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2018年7月の記事一覧
SSH特別講義

閑話 その7 黄金比
ある人が階段を登ろうとしています。その人は、1歩で登れるのは、最高で2段までとします。つまり、階段を1歩では1段か2段で登れるとします。いま階段が、n段としたら、登り方は何通り(Fn)あるか考えてみましょう。
1段しかない階段なら登り方は1通り (1) しかないので F1=1
2段だと、1段目から1段で登る方法 (1)+1 か、最初から一気に2段で登る (2) かの2通りとなるので F2=2
3段だと、2段目から1段で登る方法 ((1)+1)+1、(2)+1 と1段目から2段で登る方法 (1)+2 の3通りあるので、F3=3
4段だと、3段目から1段で登る方法 (((1)+1)+1)+1、((2)+1)+1、((1)+2)+1 と2段目から2段で登る方法 ((1)+1)+2、(2)+2の5通りなので、F4=5
5段だと、4段目から1段で登る方法 ((((1)+1)+1)+1)+1、(((2)+1)+1)+1、(((1)+2)+1)+1、(((1+1))+2)+1、((2)+2)+1と3段目から2段で登る方法 (((1)+1)+1)+2、((2)+1)+2、((1)+2)+2 の8通りあるので、F5=8 となります。
こうして、可能な登り方の数列 { Fn } は、{1,2,3,5,8、・・・}
となります。
n段の階段の登り方を考えてできた数列の第3項以降の各項 Fn は、その1段前までの登り方 Fn-1 とさらにその1段前までの登り方 Fn-2 との和として表すことができます。
つまり、数列 { Fn } は、F1=1、F2=2、 Fn= Fn-1 + Fn-2 (n≧3)で
帰納的に定義される数列となります。
問1 ここで違う問題を考えてみましょう。ある男が、うさぎの番(つがい)を1対、壁で囲まれた場所に放しました。ウサギの番については、毎月新しい番を生み、生まれた番も次の月から番を生むとします。そしてウサギは死なないとすると1年間に何対のウサギが生まれるでしょうか。
問2 ここで数列 { Fn }を次のようにつくります。まず、F1、F2 を好きな数に決めます。その2つの数で和を作り3番目の数 F3 とします。更に、2番目と3番目の数の和を作り4番目の数 F4 とします。この操作を繰り返して20番目くらいまでできたら数列の比
を計算してみてください。$$\lim_{n\to \infty}\frac{F_n}{F_{n-1 } }$$ はどんな値に近づくでしょう。
1段しかない階段なら登り方は1通り (1) しかないので F1=1
2段だと、1段目から1段で登る方法 (1)+1 か、最初から一気に2段で登る (2) かの2通りとなるので F2=2
3段だと、2段目から1段で登る方法 ((1)+1)+1、(2)+1 と1段目から2段で登る方法 (1)+2 の3通りあるので、F3=3
4段だと、3段目から1段で登る方法 (((1)+1)+1)+1、((2)+1)+1、((1)+2)+1 と2段目から2段で登る方法 ((1)+1)+2、(2)+2の5通りなので、F4=5
5段だと、4段目から1段で登る方法 ((((1)+1)+1)+1)+1、(((2)+1)+1)+1、(((1)+2)+1)+1、(((1+1))+2)+1、((2)+2)+1と3段目から2段で登る方法 (((1)+1)+1)+2、((2)+1)+2、((1)+2)+2 の8通りあるので、F5=8 となります。
こうして、可能な登り方の数列 { Fn } は、{1,2,3,5,8、・・・}
となります。
n段の階段の登り方を考えてできた数列の第3項以降の各項 Fn は、その1段前までの登り方 Fn-1 とさらにその1段前までの登り方 Fn-2 との和として表すことができます。
つまり、数列 { Fn } は、F1=1、F2=2、 Fn= Fn-1 + Fn-2 (n≧3)で
帰納的に定義される数列となります。

問2 ここで数列 { Fn }を次のようにつくります。まず、F1、F2 を好きな数に決めます。その2つの数で和を作り3番目の数 F3 とします。更に、2番目と3番目の数の和を作り4番目の数 F4 とします。この操作を繰り返して20番目くらいまでできたら数列の比
短時間豪雨


この雨で恩恵を受けたとすれば東郷池の水が増えていつになく水がきれいになったことです。普段は泳いでいる姿をはっきり・くっきりとみることができない東郷池の鯉や鮒たちの姿を今日はしっかりととらえることができました。
野球応援練習








SGH特別授業
1年生は


SGHの課題研究のテーマを決めていくうえで、今後解決してみたいテーマをどのように一つに絞っていくのかが重要になります。本日は、ビジネスプラン作成を参考にして、体験的に学ぶ講座を、日本政策金融公庫 南関東創業支援センター所長でいらっしゃる寺田博史様を講師としてお招きして講義をお願いしました。考える対象を絞って、よいアイデアの出すための方法や、テーマを絞りこむための視点の置き方など
これからの探究活動を進めるうえでとても大切なことを学ぶことができたと思います。暑い中、講師をお引き受けいただいた寺田先生、本当にありがとうございました。




これからの探究活動を進めるうえでとても大切なことを学ぶことができたと思います。暑い中、講師をお引き受けいただいた寺田先生、本当にありがとうございました。
夢 新舞台




今日の大会は、各都県を勝ち抜いてきた代表者だけが参加する大会ですのでどの競技も質の高いすばらしいものでした。多少風は強かったもののまずまずのコンディションで競技が行われてよかったです。参加した選手の諸君は得るものが多かったのではないでしょうか。今後に向けてステップアップのいい機会になったと思います。
千葉県で震度5弱
本日は、本来なら七夕の話題なのでしょうが、皆さんご存知の通り、7日午後8時23分ごろ、関東地方で強い地震が発生しました。気象庁によると、千葉県北東部で震度5弱が観測されたそうです。震源地は千葉県東方沖。震源の深さ66㎞で、マグニチュードは6.0と推定されています。この地震による津波の心配はないということでした。私はその時間千葉市にいて、携帯電話に一斉に地震を告げる緊急地震速報が鳴り響いた矢先に結構な揺れを感じました。皆さんの地域は大丈夫でしたか。被災されてないことを祈ります。
その後、JR千葉駅に着いても、電車が安全点検のため各駅に停まっていて、動き始めても結局、家に帰れたのが22時過ぎとなり通常より1時間30分ほど帰宅にかかる時間が多くなりました。西日本・中部地方で過去になかったほどの大雨による災害が起こっており、天災に対する備えの重要さをあらためて実感したところです。
その後、JR千葉駅に着いても、電車が安全点検のため各駅に停まっていて、動き始めても結局、家に帰れたのが22時過ぎとなり通常より1時間30分ほど帰宅にかかる時間が多くなりました。西日本・中部地方で過去になかったほどの大雨による災害が起こっており、天災に対する備えの重要さをあらためて実感したところです。
閑話 その6 黄金比
さて、そろそろ Φ について慣れてきた?ところですが、ここでちょっと復習しておきましょう。
Φ は、2次方程式 $${\phi}^2-{\phi}-1=0$$ の正の解となりますので
$${\phi}=\frac{1+\sqrt{5 } }{2}$$ でした。そして、もう一つの負の解を Φ´ とすると、
$${\phi}^{\prime}=\frac{1-\sqrt{5 } }{2}$$ ですからこれを Φ で表すと、$${\phi}'=-\frac{1}{\phi}$$ ・・・(ア)となります。
問1 (ア)の関係を確かめてください。
問2 Φ と Φ’ の積と和を求めてください。
Φ に1を足すと2乗になったり、1を引くと逆数になったり
Φ っておもしろくないですか。
「閑話 その2」 の問2の問題ですが、
$${\phi}^2={\phi}+1$$ の両辺に Φ を掛けると $${\phi}^3={\phi}^2+{\phi}$$
この操作を続けていくと $${\phi}^{n}={\phi}^{n-1}+{\phi}^{n-2}$$ となります。
つまり、Φ の任意のべき乗は、その前のべき乗とさらに一つ前のべき乗を足せばいいことがわかります。
ここで、初項1、公比 Φ の数列 $$\lbrace{1,\phi,\phi^2,\phi^3,\phi^4, \phi^5,\cdots}\rbrace$$ を考えます。
いままで見てきたことから、Φ のべき乗を、Φ の1次の項だけで書き換えることができます。
実際に計算してみると $${\phi}^2={\phi}+1$$ ですから、
$${\phi}^3={\phi}^2+{\phi}={(}{\phi}+1{)}+{\phi}=2{\phi}+1$$
$${\phi}^4={\phi}^3+{\phi}^2={(}2{\phi}+1{)}+{(}{\phi}+1{)}=3{\phi}+2$$
$${\phi}^5={\phi}^4+{\phi}^3={(}3{\phi}+2{)}+{(}2{\phi}+1{)}=5{\phi}+3$$
$${\phi}^6={\phi}^5+{\phi}^4={(}5{\phi}+3{)}+{(}3{\phi}+2{)}=8{\phi}+5$$
したがって、もとの数列は、$$\lbrace{1,\phi,\phi+1,2\phi+1,3\phi+2, 5\phi+3,8\phi+5,\cdots}\rbrace$$ となります。
ここで Φ の係数に着目すると、{1,1,2,3,5,8、・・・・}
となります。この数列どこかで見たことありませんか。理系の人にはおなじみですよね。これについては次回また。
Φ は、2次方程式 $${\phi}^2-{\phi}-1=0$$ の正の解となりますので
$${\phi}=\frac{1+\sqrt{5 } }{2}$$ でした。そして、もう一つの負の解を Φ´ とすると、
$${\phi}^{\prime}=\frac{1-\sqrt{5 } }{2}$$ ですからこれを Φ で表すと、$${\phi}'=-\frac{1}{\phi}$$ ・・・(ア)となります。
問1 (ア)の関係を確かめてください。
問2 Φ と Φ’ の積と和を求めてください。
Φ に1を足すと2乗になったり、1を引くと逆数になったり
Φ っておもしろくないですか。
「閑話 その2」 の問2の問題ですが、
$${\phi}^2={\phi}+1$$ の両辺に Φ を掛けると $${\phi}^3={\phi}^2+{\phi}$$
この操作を続けていくと $${\phi}^{n}={\phi}^{n-1}+{\phi}^{n-2}$$ となります。
つまり、Φ の任意のべき乗は、その前のべき乗とさらに一つ前のべき乗を足せばいいことがわかります。
ここで、初項1、公比 Φ の数列 $$\lbrace{1,\phi,\phi^2,\phi^3,\phi^4, \phi^5,\cdots}\rbrace$$ を考えます。
いままで見てきたことから、Φ のべき乗を、Φ の1次の項だけで書き換えることができます。
実際に計算してみると $${\phi}^2={\phi}+1$$ ですから、
$${\phi}^3={\phi}^2+{\phi}={(}{\phi}+1{)}+{\phi}=2{\phi}+1$$
$${\phi}^4={\phi}^3+{\phi}^2={(}2{\phi}+1{)}+{(}{\phi}+1{)}=3{\phi}+2$$
$${\phi}^5={\phi}^4+{\phi}^3={(}3{\phi}+2{)}+{(}2{\phi}+1{)}=5{\phi}+3$$
$${\phi}^6={\phi}^5+{\phi}^4={(}5{\phi}+3{)}+{(}3{\phi}+2{)}=8{\phi}+5$$
したがって、もとの数列は、$$\lbrace{1,\phi,\phi+1,2\phi+1,3\phi+2, 5\phi+3,8\phi+5,\cdots}\rbrace$$ となります。
ここで Φ の係数に着目すると、{1,1,2,3,5,8、・・・・}
となります。この数列どこかで見たことありませんか。理系の人にはおなじみですよね。これについては次回また。
生徒会役員選挙
閑話 黄金比 その5



その4でお話しした正五角形を使った美しい図形についてのお話です。正五角形を6枚使って「黄金三角形」(底辺に対する横の辺の比が Φ の二等辺三角形)の切込みが入ったひとまわり大きな正五角形(左の図形)を作ります。この正五角形をまた6組集めてさらに大きな正五角形を作りこれをさらに6組集めて都合正五角形216個で作った図形が真ん中の図形です。右の図形は、真ん中の図形をさらに6組集めて作った図形です。この操作はどこまでも続けられます。単純な構成方法を繰り返すしているだけなのに、こんなに美しい図形ができるのは驚きです。