2020年2月の記事一覧

理数科校外学習(盤洲干潟・県立中央博物館)

令和2年2月15日(土)理数科校外学習(盤洲干潟・県立中央博物館)

理数科2年生の校外学習を行いました。
午前中は木更津市の盤洲干潟にて環境生態学実習,午後は県立中央博物館にて博物館学の講義と実習です。
盤洲干潟は国内最大級の干潟で,生物多様性保全上重要な湿地に指定されています。ちょうど干潮に向かう時間帯でしたので,大きな富士山が浮かぶ沖合いまで延々と歩いて行くことができました。干潟にある無数のカニ穴と砂団子,コメツキガニにスナモグリ,アカニシ,ツメタガイ,アラムシロ,ホソウミニナに大量のマテガイ,イボキサゴ…。平らな地形を足裏で感じながら,生物界と無生物界をつなぐ物質循環に思いを馳せた生態学実習でした。
干潟1干潟2干潟4
干潟を後にしたバスは,一路県立中央博物館へ。
まずは本日開催初日となる『うめ もも さくら』展の会場にて,この日のために1年前から準備された水野研究員による博物館の機能についてのご講義です。まさに博物館学,展示論の真髄を平易な言葉でわかりやすく解説していただきました。なんと水野先生(植物生態学・博士),本校OBでありました。先生曰く「世の中は意外と狭いものです」。この他にも世の中の狭さを体現する驚きの事実が発覚し,生徒一同感嘆の声を上げた次第です。
続いて,上席研究員の黒住先生(貝類学),斉藤先生(昆虫分類学)によるスペシャルメニュー,収蔵庫見学バックヤードツアーです。博物館は研究機関であると同時に標本や資料を未来に継承する唯一の機関であると、多くの貴重な収蔵品を前に力のこもったご講義をいただきました。そしてそれぞれのご専門のお話になると,それはもう笑顔で楽しそう。まさに貝や昆虫に美と憧れを感じ,夢さえ抱いていらっしゃることが手に取るようにわかります。理屈ではない,好きだから好き,カッコええやんか。これが先生方の底流に脈々と流れ続けている研究活動のモチベーションなのですね。よくわかります,理数科なので…。
博物館の展示には担当者の思いが込められている,ということがよくわかりました。
お陰様で,博物館がより一層興味あるものになりました。
先生方,ありがとうございました。(石島)
干潟3博物館1
博物館2博物館4
博物館3博物館5